前回上げたこの写真。
前を通ってこの墓石を見て思い出したのですが、怖いものって、国によって違うのだな、とイギリスに住んでから知りました。
私は日本で育ちましたので、日本っぽい幽霊が怖いと感じます。
怖がりなのでホラー映画はあまり観ませんが、特に日本のじっとりとした感じのストーリーはすごく怖いです。
お墓はそれほどでもありませんが、父が持っている秋田の家みたいに150年も建つ日本家屋はちょっと怖い。
特に誰も行っていなかった冬のあと、初めて足を踏み入れる時は家の中の全ての空気が止まっていて、それがまるで時間そのものが止まっていたかのようで、何かしら普通じゃないものを感じた気になります。
ところがイギリス人はここに来ると感激する一方で、全然怖がらないのです。
古い家の佇まいや、設えに感動するばかりで、夜も全然怖がらない。
うちの子供達はハーフなだけあって、ちょっと怖がりました。
これも日本に住んだ期間の長い順に怖がって(笑)、長男が一番怖がったのは面白いです。
で、怖がらないイギリス人に
「石造りの古いお城で、甲冑がおいてあるようなところで一人で夜を過ごすのと、古い日本家屋で一夜を過ごすの、どっちが怖い?」と聞くと、100%が「それはもう絶対お城が怖い!」というのです。
思うに、子供の頃から馴染んだ環境、さらにその文化の中で「怖い」という概念や幽霊の存在を知ると、そこから恐怖感が植え付けられるのかな、と。
ちなみに確かに私、イギリスのお墓はあまり怖くないです。
ギムリのお散歩コースで毎日のように一人で通ってました。
冬は4時前に暗くなりますけど、あまり気にならなかった・・・・・・・。
お城もそんなに怖くはないですね、実際幽霊が出る、というお城や屋敷に泊まったこともありますし、子どもたちの学校にもゴースト話はいくつもありました。
寄宿学校で暮らす生徒たちにとっては、幽霊話は怖かったのだろうな、と思いますが、私はそれほど何も感じなかったです。
害を与えることはなかったとしても、とにかく雰囲気だけでもそこにいると怖い!という恐怖感というのは、どうやら育ってきた環境によっても違うのだな、というのが私の感想。
毎年ハロウィンの時期になると思い出します。