私が「掛川お茶大使」を勤める掛川駅には、掛川市役所お茶振興課の方たちがお迎えに来てくださいました。
移動もあり、新しく就任された方たちにご挨拶するためにまずは市役所へ。
来る度に、綺麗な市役所だなあ、と思いますが、実は中のデザインは段々になったお茶畑をイメージしているんです。
車寄せのところにある、こちらのシェードも茶葉の形です!
ご挨拶を済ませて、まず一番最初に訪れたのがこちら、東山です。
世界農業遺産に選ばれた東山の茶草場農法について勉強していただくためですが、ここの眺めはとても素晴らしいので是非来てもらいたかったのです。
生憎のお天気でしたが、何とか午前中は雨が降らず、皆さん写真を撮ったりして眺めを満喫しました。
温かい深蒸し茶をいただいてほっとしました。
掛川は深蒸し茶で有名です。
深蒸し茶というのは、通常より長めに葉を蒸しているためについた名前で、長く蒸気に当てられた茶葉は表面が柔らかくなり、そのためにお茶からはより多くの成分が滲出します。
深い緑の色はそのためで、飲み終わり頃に下に残る緑色の雲のようなものまできっちり飲み干すと、本来なら茶殻に残ってしまうような成分も体に取り込むことができるのです。
濃い色から予想される渋さはほとんどなく、深みのある濃い味わいが最近特に関東では人気です。
その後は東山茶業組合で深蒸し茶の荒茶製造を見せていただく予定でしたが.....。
今年は新茶の出来が早くて早くて、1週間以上も予定より早かったんです!
なので、既に一番茶の製造はほとんど終わっており、更には雨ですから茶摘みもなく...
お茶摘まなくては工場は動きませんし、稼働していない機械を見せていただきました。
ただ、後から参加者の皆さんに聞いたら
「稼働していたら音が大きくて説明が聞けなかった気がする」
「止まっているからこそ、機械を開けて中まで見せてもらえて構造が良く分かった」
と、ポジティブな意見が出ました。
みんな〜、ありがとう!
お天気も悪くて、見せたかったものを見せられず、少しガッカリしていたのですが、その言葉で気持ちが明るくなりました。
そして、その後東山で寄った「いっぷく処」では、想像もしていなかったスペシャルなお茶が私たちを待っていました!
なんと!今年の献上茶です。
今年は掛川市が平成4年以来26年ぶりで献上茶を作ることになってそうで、掛川市の手揉み保存会の方たちが最高の材料で作られたお茶。
写真でわかるように、お湯の中でゆるゆると形が戻り、完璧な形の一芯二葉に戻るのです。
お味は繊細で軽やかで、それでいて後からもずっと余韻が残る、実に素晴らしいものでした。
掛川の手揉み茶保存会は、私が昨年掛川に来た時にも運良く品評会用のお茶を作っていて、その際には随分と色々時間をかけて教えていただきました。
その時の方が!ちょうどお店にいらっしゃいましたので、再会できました。
白い手揉みの時の服装とはとても違ういでたちでいらしたので、一瞬どなたかわかりませんでしたが、去年、笹でバッタを作って下さった方なので(笑)、忘れません〜。
もちろんこの方も献上茶をおつくりになったので、一緒に写真撮っていただきました。
お店の皆さんともご一緒に記念写真。