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Channel: スチュワード麻子オフィシャルブログ 「ティータイムのある暮らし」
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海外からの生徒さんとAsako 先生との日本茶ツアー、開始!

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私はロンドンでは自宅でのインフューズのレッスンの他に、U.K.ティーアカデミーで紅茶と日本茶について教えていますが、生徒さんは実はイギリス人だけではなく、本当に世界中からいらっしゃいます。
最近はヨーロッパだけでなく、アメリカ、南米、アフリカ、韓国や日本、中国からも生徒さんがいらっしゃるようになりました。
そんななか、私が担当する日本茶の講義を受講された生徒さんから
「Asakoと一緒に日本に行って、産地を案内して欲しい!」
という声が上がるようになりまして・・・・・
 
それが実現しました!
今回は、どうしても都合が付かない、という人が数人いて、4名という少人数。
イギリスからひとり、ベルギーからふたり、ケニアからひとり、全て女性です。
全員が無事東京に到着し、最初の夜は天ぷらで乾杯!
ベジタリアンもフードアレルギーがある方もいらっしゃらず、お連れする側としてはかなり気が楽です。
その上全員がある程度のお茶の知識(いや、ソムリエコース/中級 まで終わってますからかなりの知識)がある人たちですから、説明もし易いのです。
今回のツアーは6日間。
翌朝新幹線に乗ったのですが・・・・・
またやっちゃった!
ネットで取ったチケットが「東京発」だったため、その時間に品川駅に行ったらあれ?時間が違う?
・・・・・そうです、品川駅なんだから、東京出発時間とは違いますよね。
最初から大失敗ですが、みんな
「数分だし、余裕があっていいわ」
と優しい・・・・。
だがしかし、この後は新幹線がらみはご一緒してくれるツアーガイド、雷くんにお願いすることに。

私が「掛川お茶大使」を勤める掛川駅には、掛川市役所お茶振興課の方たちがお迎えに来てくださいました。

移動もあり、新しく就任された方たちにご挨拶するためにまずは市役所へ。

来る度に、綺麗な市役所だなあ、と思いますが、実は中のデザインは段々になったお茶畑をイメージしているんです。

 

 

 

車寄せのところにある、こちらのシェードも茶葉の形です!

 

ご挨拶を済ませて、まず一番最初に訪れたのがこちら、東山です。

世界農業遺産に選ばれた東山の茶草場農法について勉強していただくためですが、ここの眺めはとても素晴らしいので是非来てもらいたかったのです。

生憎のお天気でしたが、何とか午前中は雨が降らず、皆さん写真を撮ったりして眺めを満喫しました。

ただ!寒い!
とても5月とは思えない寒さ、しかも先週まで暖かっただけに、私はありったけの長袖の服を重ねてもまだ寒い・・・・。

温かい深蒸し茶をいただいてほっとしました。

掛川は深蒸し茶で有名です。

深蒸し茶というのは、通常より長めに葉を蒸しているためについた名前で、長く蒸気に当てられた茶葉は表面が柔らかくなり、そのためにお茶からはより多くの成分が滲出します。

深い緑の色はそのためで、飲み終わり頃に下に残る緑色の雲のようなものまできっちり飲み干すと、本来なら茶殻に残ってしまうような成分も体に取り込むことができるのです。

濃い色から予想される渋さはほとんどなく、深みのある濃い味わいが最近特に関東では人気です。

山頂でいただくお弁当。
お天気が良ければ外のテラスで、と思いましたが既に雨がしとしとと・・・・。
でもご用意いただいたのは季節の野菜やお茶を使ったお弁当で、筍や山菜が美味しかったです。
右側の揚げ物の上に乗っているのは茶葉の天ぷら。
ご飯の上に乗っているのは茶葉を細かくして塩と一緒にしたふりかけで、どちらもほんのりとお茶の香りがとても美味しく、外国からの皆さんも「美味しい!」
と大喜び。
 

 

 

 その後は東山茶業組合で深蒸し茶の荒茶製造を見せていただく予定でしたが.....。

今年は新茶の出来が早くて早くて、1週間以上も予定より早かったんです!

なので、既に一番茶の製造はほとんど終わっており、更には雨ですから茶摘みもなく...

お茶摘まなくては工場は動きませんし、稼働していない機械を見せていただきました。


 

 ただ、後から参加者の皆さんに聞いたら

「稼働していたら音が大きくて説明が聞けなかった気がする」

「止まっているからこそ、機械を開けて中まで見せてもらえて構造が良く分かった」

と、ポジティブな意見が出ました。

みんな〜、ありがとう!

お天気も悪くて、見せたかったものを見せられず、少しガッカリしていたのですが、その言葉で気持ちが明るくなりました。

 

 そして、その後東山で寄った「いっぷく処」では、想像もしていなかったスペシャルなお茶が私たちを待っていました!

なんと!今年の献上茶です。

今年は掛川市が平成4年以来26年ぶりで献上茶を作ることになってそうで、掛川市の手揉み保存会の方たちが最高の材料で作られたお茶。

写真でわかるように、お湯の中でゆるゆると形が戻り、完璧な形の一芯二葉に戻るのです。

お味は繊細で軽やかで、それでいて後からもずっと余韻が残る、実に素晴らしいものでした。

 

 掛川の手揉み茶保存会は、私が昨年掛川に来た時にも運良く品評会用のお茶を作っていて、その際には随分と色々時間をかけて教えていただきました。

その時の方が!ちょうどお店にいらっしゃいましたので、再会できました。

白い手揉みの時の服装とはとても違ういでたちでいらしたので、一瞬どなたかわかりませんでしたが、去年、笹でバッタを作って下さった方なので(笑)、忘れません〜。

もちろんこの方も献上茶をおつくりになったので、一緒に写真撮っていただきました。


お店の皆さんともご一緒に記念写真。

こちらでは、極上の深蒸し茶を水で淹れるやり方を教わり、その美味しさに感動しました。

これだけやってもまだ半日!
毎日てんこ盛りのスケジュールで、ブログが追いつきませんが、また頑張って書きますね。お天気は今ひとつでしたが、他にもなんてラッキー!な事が続いているツアーです。

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