掛川では1日が長い!
と言うか、新茶の時期の朝は早い、と言うべきでしょうか。
毎朝5時とか4時半に集合すると、そろそろお昼かなぁという頃にまだ10時でがっかりしたりします。お腹空くのにまだお昼じゃない.....。
なんてことも忘れるくらいに、毎日エキサイティングです。
この日は掛川市のJAの研修所を訪れました。
いつもなら忙しすぎてそれどころではない!はずの品評会準備が、今年はお茶摘みの時期が大幅に遅れたためにまだ緩やかで、ゆっくり見学させていただけました。
機械の深蒸し茶作りもまた書きますが、この日は品評会用の手揉み茶を作っておられました!
匠と呼ばれるトップの方は81歳。10代からお茶を揉みはじめたと言います。
機械の深蒸し茶作りもまた書きますが、この日は品評会用の手揉み茶を作っておられました!
匠と呼ばれるトップの方は81歳。10代からお茶を揉みはじめたと言います。
その下に師匠たちが続きますが、今日もさは品評会用のお茶を揉むので師匠以下の方々はおらず、本当に熟練した腕を持つ方たちばかりでした。
「やってごらん」
と言われ、教わった通りにやるのですが、難しい!
全然見た通りには手が動きません。
ただ、機械揉みはつまり、この手揉みの工程を、一つ一つなぞったものだと言うのがよくわかりました。
これはまだ途中ですが、こんなに細くよられていきます。
お湯に浸すとこのように、一枚の葉っぱに戻っていくのです。美しいですよね!
これはまだ途中ですが、こんなに細くよられていきます。
お湯に浸すとこのように、一枚の葉っぱに戻っていくのです。美しいですよね!
「昔は、見て、体で覚えろと言われて、言葉でなんて教えてもらえなかったなあ」
と、厳しかった修行の話を伺い、
「一人前になるまでに、10年」
と聞いて、うーん、本当に難しいのね、と納得。
でも、一年に一度しか作らない品評会用のお茶を作るというお忙しい時なのに、皆さん本当に親切で、どの方も皆さんご自分の体験談や、コツはこうなんだよ!と言うことを次々教えて下さいました。
すごい!茶草場に生息するバッタですね!
ちょっとすごくないですか?
大喜びする私を、皆さんにこにこして囲み、
「〇〇さんはバッタ作らせたら一番だよね」
そして別の方も外に出て行き、戻って来たら
紅白の!
これはストローで作ったものだそうです。
すごいなぁ。
目もちゃんとあるし!
「いや、エビ作れるのは〇〇さんだけだよね、これはかなわんわ」
と、皆さんも賞賛。
何だか孫娘になってしまった気分ですが(笑)、実に良いと勉強になりました。
手揉みの技術を伝える方々は他の地域にもいらっしゃると思いますが、掛川ではこうしてとても良い環境で、皆さんが誇りを持って仕事されています。
海外で披露されたり、学校で見せてあげてりすることもあるそうですが、作業中は真剣そのもので、写真でも伝えると思いますが、何かを極めた人たちだけが持つオーラのようなものを感じます。
このような品評会のために作られる手揉みのお茶は、販売はされません。
昨年は一部例外的に販売されたそうですが、なんとキロ当たりが卸値で108万円!という高値だったそうです。
すごい、一杯あたりいくらになるのか.....。
少しだけ味見のためにいただけたので、早速飲んで見ました。
ほとんど玉露のような香りと滋味。
旨味が強いのですが、それがじんわり、ゆっくり口の中に広がり、飲み終わった後にも味が下の上に長く残ります。
二煎めとの香りの違いも面白く、これが手揉みのお茶なのね.....としみじみいただきました。
この日はこの同じJAの研修所で他に品評会のら深蒸し茶部門に出すお茶も作っていて、そこでも勉強させていただいたのでまた書こうと思います。
朝5時スタートだと1日にできることがむちゃくちゃ多いんですね!