約3年かけて計画された、英国アンティーク博物館「BAM鎌倉」がいよいよオープン間近となりました。
どこからお伝えして良いのかわからないくらい、話題性が高いこのミュージアム。
鶴岡八幡宮からたった1分、メインストリートに建てられたこの建物、英国ヴィクトリア&アルバート博物館の分館 V&A ダンディを手がけた「隈研吾氏」が担当されています。隈氏は、古都・鎌倉の参道にふさわしい建物として、伝統工芸の鎌倉彫からインスピレーションを得たファサード(外装)をデザインわれたとのこと。
正面に窓がひとつもない大胆なデザインですが小ぶりな建物は実に美しく、鎌倉の土地に前から建っていたかのように馴染んでいました。
館長の土橋正臣さんとはもう何年仲良くしていただいているか記憶にないくらいですが、ロンドンに買付にいらっしゃると我が家に寄ってくださったり、お気に入りのパブでご一緒したり。日本では、実務的なことがまだ色々わからなかった私はなにかあるといつも土橋さんにご相談してアドバイスをいただいたりしていました。
今回はプレオープニングパーティーにご招待いただき、わくわくして行ってきました。
パーティーには建築家の隈研吾さんがスピーチされた後、土橋さんとの対談がありました。おふたりのリラックスしたお話の感じから、きっと息が合っておふたりとも楽しくこのプロジェクトに関わられたのだろうな、と想像がつきます。
隈さんは鎌倉で高校時代を過ごされたというご縁もおありだそうで、土橋さんが思いを書いたお手紙を見て30分だけお時間をもらえた中、土橋さんのプレゼンを聞いた隈さんがイエス、ということになったそうです。
土橋さんの場合、プレゼン、と言っても一般的なプレゼンではなかったのだろうなあ、と私は勝手に思いますが。
熱い思いを持ち、それを少年のように目を輝かせて語る土橋さんですが、他の「少年のような」人と違うところはビジネス的なビジョンを背後にしっかりとお持ちのところではないかと思います。思いはあくまでも純粋、でもそれを実現できるビジョンとそのために必要なことをほとんど本能的にわかっているのではないかな、というのが何年もご一緒していて感じるところです。
とは言っても、最初に「隈さんが設計してくださることになったよ!」と伺った時はびっくりしました。
相手に誠意があるなら誰に対してでも誠意があること、筋が通っているところ、ムードや相手によって態度が変わったりしないこと。
今、鎌倉が大河ドラマで注目されていることも追い風ですが、当然構想の段階ではそんなことはわからなかったわけで、全てにおいて良いものを呼び寄せている感があるのはそういう土橋さんのお人柄によるものではないかと思います。
今回は、前からお話を伺っていた妹さん、お母様にも初めてお会いできて、本当に「少年」だった頃の土橋さんのお話が聞けたのも楽しかったです!思った通りの少年(笑)。
オープンは9月23日、こちらからオンライン前売り割引チケットも購入できます。
パーティーの続きと博物館内部については次回書きますね。