「もういい加減、家にいるのに飽きたー」と娘が電話で叫んでいましたが、みんなそう思っているのではないでしょうか。
専業主婦で子育てされてる方は本当に大変だと思いますが、仕事している人もまた違った意味で大変。
私は自宅での仕事ですが、レッスンのない日はそれはそれでメールやらテキスト作りやら今後のお話の企画やら、紅茶のオーダーやら、PCの前で仕事してます。
でも、時には新しいケーキのレシピを試したり(日本に来てからこれが大変、バターも卵も違うので全部やり直し)、ケーキを作ったりスコーンを作ったりします。
コロナ以前はこれらをお手玉のようにジャグリングしながら外で教え、移動もする毎日で、人から「お忙しいですね」と言われてもそれにも気づかないくらいにそれが日常化していたのですが、今、こうやって一度立ち止まってみると、こうやって色々なことを同時並行でやるのって効率が悪いなーと思います。
本を数冊並べ、資料を作っていて、乗ってきたぞ!と思う時に気がついたら夕食の支度の時間を過ぎていたり、お菓子の試作の時間が十分に取れなかったり。ひとつのことだけにずーっと集中させてもらえたら、ずっと良いパフォーマンスできるのになとため息をつきたくなります。
そんなことをもやもや考えていた今週、レッスンを終えて気づいたことがありました。
私は紅茶のレッスンをするのが本当に好きなんだな、ということ。
何をいまさら、と思いますが、伝えたい内容があって、それを受け取ってくださる方のレスポンスがあると、そこには単なる知識のやりとりだけではなくて、心の交流があると思うのです。
お茶を淹れて差し上げるというのも同じで、単なる飲み物の受け渡しではなくて、やはりそこには絶対にそれ以上のものがあります。
私はその日のレッスンの内容やメンバーや季節を考えてお菓子を作り、その日の天気を考えて、到着した方に何をお出ししようか決めます。器も同じで、今日はどのティーセットを使おうかとその都度考えます。
今週はこのセットを使いました。
内容がアンティークの茶道具でしたので、クラシックなパターンが良いなと思ったからです。
シノワズリの雰囲気が淡いブルーでエレガントに描かれていて私が好きな器のひとつです。
アンティークレッスンは先週もありましたが、その時にもシノワズリがお好きな生徒さんがいらっしゃるので、その方のことも頭に描いてこれに決めたという理由もあります。
日本でも最近とても人気の高いバーレーの食器ですが、昔工場でテスト的に作ったというのをお願いして譲ってもらったので6客ずつしかありません。
コロナ対応で人数を減らし6名程度で行っている今、これみたいに以前なら数が足りなくて使えなかった器の出番が増えました。っ出番が来てくれてよかったね、という気持ちで支度をします。
そんなレッスンが終わると、その間は私自身がとってもリラックスして、よし、では他の仕事も頑張るか、という気持ちになれるのです。こんな時期ですから、色々と移動にも気を使って来てくださる生徒さんに感謝の気持ちが湧くのは当然ですね。
3月には2年ぶりのイースタークラス、そして4月からはベーシックコースも再開しようかと思います。
新しい出会いが楽しみです。