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Channel: スチュワード麻子オフィシャルブログ 「ティータイムのある暮らし」
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イギリス ノーフォークで見つけたアンティークとその絵

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仕事柄、と言うか、趣味が先ですけど、私は紅茶関連、お茶関連のものを見ると集めたくなります。
アンティークのディーウェアに関しては、レッスンでご紹介するために何らかの目的があって選ぶことも多いのですが、自分のためだけに買うこともあります。
カップやポットが描かれた絵や、古いポスターも少しずつ集めました。
少し変わった買い方だったのがこのカップの絵。
ロンドンから東にずーっと車を走らせると、海岸近くまで続くノーフォークという州があります。
イギリス人には「何にもない田舎」と言われることが多いノーフォークですが、代々のロイヤルファミリーのお好きなサンドリンガムがあり、女王はここでクリスマスを過ごされることが多いようです。
狩猟場が多い土地でもあります。
そしてまたアートを扱うお店も多くて、これが目に入りました。
値段の交渉もして、いざお支払い、という時にオーナーが出てきて
「これはローカルのアーティストが描いたものなの。うちで売っているアンティークのカップを描いたのよ。モデルになったカップ、見る?」
と声をかけてくれたんです。

そのカップがこれ。
裏には何のマークもありませんが(イギリス製陶磁器は19世紀後半までマークなしのものが多いです)、おそらく19世紀後半のものでしょう。
ティーカップ、コーヒーカン(コーヒーカップはアンティークではコーヒーカンと呼びます)、ソーサーのトリオ。
トリオって、3つ何かが揃ったもののことですから、「カップ2つとソーサー」も「カップとソーサーとケーキプレート」もどちらもトリオです。
アーティストが店頭でこのカップを見て、描きたいと申し出たそう。
絵とそのモデルさん、両方を持ってるって、あまり聞かないし、何よりこのふたりを引き離してはいけない気がして、両方購入しました。
カップのトリオはケースにも入れてなくて、その辺のテーブルにぽん、と置かれていましたよ。

キャビネットの中の他の華やかなトリオたちと並んでいると、やや地味な感じのするセットですが、人柄の良さみたいな親しみやすさがあって、私には特別なトリオです。

まだロックダウンが続くイギリス、国外からの入国制限が今月になってようやく厳しくなりました。遅い気がしますけど、これまでは入国に際して何も聞かれず空港をスルーで出てきた話も聞いていますから、やらないよりはやった方が良いのでしょうね。

早くまた、カントリーのアンティークやアートのお店をふらりと見に行ける日が戻って欲しいですが、それどころではない方たちが沢山頑張っているのですから今はまだ我慢の日々ですね。
お家にあるものをこうして眺め直して楽しみましょう。

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